このところいい映画を続けて観ているので、後の気分がいいのです。
「TRASH!〜」を二回と、「ジミーとジョルジュ〜」を観ました。
「トラッシュ!〜」のスティーブン・ダルドリーは信用できる監督の一人なの
で観るようにしていますが、裏切られず面白かった。オーディションで決まっ
た映画館で映画を観たこともないという3人の少年たちの動きがすごく生き生
きとしていて表情もよくて、観ていていい気分になった。細かいことに拘れる
恵まれた自分の生活のことが頭をよぎったり。悪役?の俳優さんの表情のない
存在感の怖さもあって、ハラハラさせるストーリー性もあり、色々な意味で面
白かったです。何がtrashなのかと。なんだか最後は泣けてしまった。ルーニ
ー・マーラやその他の俳優さんたちもよく、やっぱりキャスティングする目は
すごく大きいと思う。細かいつっこみはなくはないですが、気にせず楽しめま
す。二度目は少し行きにくい所で観たせいか、レディースデイなのにたった
6人しか観ていなくて、宣伝がいまいちなのか…すごくもったいないと思いま
した。バランスよく面白い映画です。


「ジミーとジョルジュ〜」は、マチュー・アマルリック狙いで観ました。実話
を基にした、傷をおったネイティブアメリカン精神分析家の男性二人の関係
を描く映画ですが、二人を演じるマチュー〜とベニチオ〜がとてもよかった
です。いろいろな側面から見られる映画だと思いますが、私は、細かい内容云々
というよりも、とにかく観ていてとても不思議に気分がよかった。ベニチオ〜
の方はすごく実直で飾ることもできない男、マチューは笑顔で不器用に英語を
話すちょっとふわふわした不思議な存在感の男で、この二人の関わり方も、挟
まれる辛い過去の場面なども含め、観ていてずっと、何かに気持ちが触られて
いるようなちょっと泣きたいような感触があって、ことばにしたら…やさしい
哀しい、と思いました。たぶん、この二人と監督のこの映画に対する感覚が
そういうものだったのではと思います。また、マチューの相手役の女性が出て
きますが、そう美しくはないのですが(失礼)、この人の存在もすごくよかった。
品よく余裕のある笑顔でいる女性なのですが、何か外側のものや人に影響され
過ぎない強さみたいなものが感じられて、穏やかにいる二人の関係が(女性に
は夫がいましたが)すごくいい感じで描かれていました

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トレイラーはより深刻な感じですが。