最近、観たもの、いくつか。

・「博士の愛した数式
 Wow~で録画して観た。
 原作を読んでいる人の評判はいまいちらしいが、こういう映画は嫌いじゃない。
 くどいもの、どろどろしたものが観たくないときは、こういう、穏やかなものを観ていると落ち着く。
 つっこむところがなくはないけれど、人物の関係性とかはよく伝わってきているし、
 深津絵里ちゃんが、こういう役がほんとによく似合い、ほんとにこういう人なんじゃないかなと思える、
 純粋な感じの女性役でいいと思う。 
 

・「マッチポイント」
 これもWow~録画。最近、ウッディ・アレンものをよくやっている。(もっと昔のものをやってほしい。)
 私は、ウッディ〜ものを全部は観ていないと思うし、全然詳しくはないけれど、
 あの人独特の細かくて理屈っぽい、皮肉っぽいユーモアがあって乾いた感じとは雰囲気が全然違う。
 人と人の日常の細かいやり取りや会話等をよく表しているのは、前と同じなのだと思うけれど、
 これは、ドロドロしているものを、ひいて見る余地なく、その中にどっぷり、という感じ。
 スカーレット・ヨハンソンの、色っぽいけれど、すごく女女した感じ、目いっぱいな感じがすごくリアル。
 今は、こんな女こわい、いやだ、と思うけれど、やっていることはよくわかる。ので?2度観たくはない。
 ”マッチポイント”とか、”罪”、とかの意味を考えるべきだと思うけれど、↑そういう感触が勝っている。
 

・「ナイト・ミュージアム
 職場の、いつもとは違う同僚に借りて観た。
 博物館の展示物が夜動き出す、とか、子どもと父親(の復権)もの、とか、
 よくあるような話なのかもしれないけれど、CGとか合成にかなりお金をかけているということで、
 展示物のそれぞれがキャラクターとして生きている感じが出ていたし、
 歴史上の人物には、それぞれ存在感とか意味があるように描かれていて、それなりに楽しめた。
 深刻なものが観たくないときには、こういうのがいいと思う(最近そんなときばっかりかも)。
 ベン・スティラーと猿のやりとり、ロビン・ウィリアムズのつまらなーいアドリブっぽいところが笑えた。
 あと、脚本家二人の副音声が、とても面白かった。

 
・「家の鍵」
 これもWow~で観た。よかった。
 とても気になってはいたが、深刻そうで...という意味で、すぐ観たくはなかったので録画予約したが、
 ちょうど家にいたので、何かしながら、何気なく観た(ので、しっかりとは観ていない)。
 昔、恋人が出産時に死んでしまい、かつその子どもが障害があったことでショックを受け、
 その子を恋人の家族に預けて15年経ってしまった父と、その子である少年の話。
 これだけ書いても、かなり重そうな感じがすると思うが、実際に観ると、重い場面はあるが、
 全体的には、案外乾いてあたたかい感じがして、重い気分にはならなかった。
 自分的に、少年役の男の子(アンドレア・ロッシ)が、とても惹かれるものがあった。
 こういう子なら仲よくなれそうだな、と思えるユーモアと、読めないことをするいじらしさとか、
 周囲の人の反応を気にするときの目の表情とか、とってもいい感じだった。
 そして、父親役の俳優(キム・ロッシ・スチュアート)も、とってもいい感じなのだけれど、
 その父親と少年がおたがい触れ合うときに見せる表情や、少年の父親への身体のまかせ方などに、
 この二人の間に、ほんとうに、愛情というか、何かがちゃんと生まれている関係なのではないかと
 感じられるような空気がしっかりと表れている。   
 たぶん、それがとってもいい気持ちにさせてくれているのだと思う。
 (実際、映画を撮るのに1年間くらいかけて一緒に過ごしていたようです。)

家の鍵 [DVD]

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