・「家の鍵」
Wow~で再放送があったので、改めて録画し、きちんと見直した。
なんだか、この映画には、自分的に何かしら縁?繋がるものがあるような気がしてしまう。
父役、息子役のどちらのこともすごく好きだし
(特に息子役の方が、とてもとても近しさを感じる。
愛嬌があるし、誰にとってもそういう人なのかもしれないが)、
タイトルの意味も、きっと、わかる人にはすぐわかっているのだろうけれど、
自分的に今はほんとにしっくりとは来ていないのだが、
そのわからなさ具合に、後でひょっとしてたらすごく腑に落ちる感覚が来るような気もする。
初めて会った頃、そして後に、一緒に暮らそうという父に、
息子である男の子が、自分の住所や電話番号、自分の家での役割等を、
強迫的なように、何かの防御のように、話し続ける。
そこのところと、「(父の家は)僕の鍵で開けられる?」と彼が言うところが、
私自身にも何か意味があるような気がする。
(鍵を失くすことがすごく多い、ということも何か関係あるか?
それは結び付け過ぎかもしれない。)

前回さらっと観た時には、男が妻を出産時に失くし、その時生まれたのが障害のある子で
さらにショックを受け、その子を妻の姉夫婦に預けたまま15年後に初めて会う、
そういう話でも、あまり印象は暗くないと書いたが、やっぱり重い部分はある。
父が子の通う病院で会う、障害のある女の子の母親とのシーン。
この母親が、かなり鬱陶しいというか、人に侵入しすぎだと思ったのだが、
そこまですることで、父から本音を引き出して、話をさせてくれたのかもしれない。
彼女の本音は、障害のある子と暮らすには覚悟がいることを考えさせてくれる。
そういう部分はあっても、やっぱり、男の子と父親がふたりでいるシーンが、
私的には、観ていてすごく気持ちがやわらかくなる感じがして、とてもとてもいい、と思う。
男の子役の力によるものが大きいと思うが(すごくユーモアがあり、ひね方も可愛い)、
前にも書いたように、ほんとうに二人が求め合っている気持ちのようなものが、
画面にあふれているように思える。
父親役の人が、ほんとうに彼を大事に思っているように感じる。
同じ大変な思いをするにしても、暮らしやすい相性っていうのもあるだろうな、とも思う。