■
・「バベル」
同僚に借りて、重そうなので、借りたままずっと観ていなかったが、
年末なのでそろそろ返そうということで、ちょっと気が進まないまでも、観た。
アメリカ人夫婦と子ども、そのメキシコ人である家政婦と親族、モロッコ人の家族、
日本の父と娘、それぞれに起こる出来事が微妙につながっている。
タイトルから言っても、各言語間(さまざまな意味)でのdiscommunication、
みたいなことをテーマに考え付いた内容なんだろうな、と思う。
そして、各出来事を、何でこういうことになるんだろう?と思い返すと、
結局はつまらないところから始まってしまった、そんな愚かさ?からで、
みな、どんな人もつまらない愚かなことをしていて、
それが時には酷いことになることもあって、そんなことが起こってしまうのが人生で、
それはいつもどこかで起こっていて、自分の愚かさを抱えていくしかない、みたいなことか?
めずらしくまとめてしまった...。
観始めは、やっぱり重く描くのが好きな人(監督)だなー、と思った。
同じ出来事を描くのでも、表情とか、こういうふうにしない人もいっぱいいるよな、とか。
作り始めから編集まで、この重い映画をよく作り続けるテンションが続くと思う。
でも、それなりに引き込まれて観てしまう。重大そうに描いて中身がない、ものではない。
救いは、ある時もない時もあるのだろうと思う。
私自身は、今の自分にとって、見ないことにしていること、
周りの人にばれたら今の位置や生活が危うくなるんじゃないかとびくびくしていること
(それは現実にそうなのか、自分だけそう思っているのかわからないが)、
それを、びくびくしているのなら、危ういと感じているのなら、
そうでない不幸も起こりうるのだから、せめてわかっていることだけでも、
できる限りのことはしておいた方がいいんだよな、という教訓?をもって観ました。
そのことを放っておくのは、自分を大切にできない、していないってことだと。
(あるシーン、自分の身近な場所でロケを見ていて、あーこの映画なのか、と思った。
もう、3〜4年前かも。まさか、こんな大きな映画だったとは思っていなかった。)
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