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・「いつか眠りにつく前に」(少しネタバレ)
半額券をもらったので観に行った。
最期の時を迎え、過去の想い出にまつわる言葉や名前を不意に口にする母と、
そばでその母を見守る、対照的な生き方の二人の娘の現在。
若い頃の母、その頃結婚を迎えた親友、その弟などの恋愛模様を描く過去の場面。
「めぐりあう時間たち」の脚本の人が参加しているが、話はこちらがわかりやすい
(「めぐりあう...」の方が内容的にはずっとよかったが...)。
病床の母を描くファンタジックなシーンとか、
お金持ちたちのちょっと表面的で儚そうな海辺の別荘の暮らしぶりとか、映像はきれいでした。
内容は...わるくない...と言いたいけど、私的には、いまいちでした。
現在の場面での、家族と安定した生活を送る姉と、仕事も恋愛関係も長続きしない妹、
その関係を描く場面や、妹(トニ・コレット)の自信のなさや迷い、焦り、不安定さ、
恋人との関係、母への関心のもち方などは、現実的で切実さが伝わる。
でも、母の若い頃の恋愛模様が...共感できない場面が多く、はいりこめなかった。
親友が悩んでいるその相手とそう簡単にそうなる?、そこでそんなにアツくなる?
そこでそんなことまで言う?...みたいに思ってしまうこと多々。
それと、みなに想いを寄せられる男が、自分的には全然、魅力的と感じられなかったので、
主人公がどうしようもなく彼に惹かれてそうなった、ということにも共感できなかった。
脚本のせいなのだろうか?原作も読んでないし、よくわかりませんが。
どういう一人ひとりの人生も、みな豊かなものだ、というような母の親友の言葉は
よく伝わったと思う。
私的には、次女を見ていて、わかる、と感じ入る部分があった。ただ、今となっては、
何かをあきらめずに求め続けることも素敵だが、
漠然と、私はこんな私ではないはず...、と思い続けているのでなく、
あきらめないのなら、ちゃんと具体的なことに地道に努力すること、
そうできないならば、自分に具体的な力のないことや求め方の甘さを認めてあきらめる、
ってことも大切だよな.......、というようなことを考えました。
豊洲の映画館は、すごく贅沢なつくりで、平日だったので、すごくゆっくりできました。