「少年は残酷な弓を射る」を観た。
冒頭で、私的にはちょっと演出過剰のように感じてしまったため、うがった見方で入ってしまったが、
観ている間の緊張感はなかなかだった。自分自身もだし、劇場全体もあまり動いたり食べたり飲んだり
していなかった気がする。何回も観たい映画というわけではないが、印象的ではあり、残るものはある。
ケヴィンと母親との関係については簡単に語れるものではないし、細かい感想を書く気力がないが、
goo映画のレヴューにあったひとつの感想が近い感じだと思う。すごく気持ちが動いたというよりは、
自分の脳?記憶?のどこかに気持ちをすーっと集めて止めてしまうような感触で残る。
Wow〜で「愛する人」。これもへヴィといえばへヴィかもしれないが、わりと淡々ともしていて、
14歳で子どもを手放した母、捨てられた娘をそれぞれ別に描いていく。はじめは、優秀だが人と
打ち解けなく行動がイタい娘の方は観ていて辛かった(有能だがやや辛辣で同じく人と打ち解けない
母の方は、女優として好きなアネット・ベニングのせいかわりとわかる感じだった)。それぞれが
変化していくが、それだけに終盤ははがゆく切なく思う。他の母と娘のエピソードも出てくるが、
全体に、何かをいいわるいとするのでもなく描いている感じでいい。娘と出会う盲目の女の子の
シーンが何となく好きだった。