今週、二本観ました。
「その夜の侍」。観に行くかどうかちょっと迷っていましたが、これは観ていい映画だと思います。
観に行った同僚が“堺さん汚かった”と言っていたけれど、ほんとに、ああいう状況でああなってしま
う汚さをあのくらいにやれる人はそういないんじゃないかと。山田くんの役は、彼でなければもっと軽
い位置になっていたかもしれないという気がする。ああいうタイプの怖さはほんとに私は苦手で、怖い。
好みな人ではないけれど、いい俳優さんだと思う。新井さんも狂気を感じられる俳優さんだと思うが、
今回の役は、その怖さがないのか出さないのかと新井さんだから考えてしまう微妙な複雑さがある。
(私の中ではみんな映画の人だなあと思う)。私は日本映画のじっとりした感じが苦手なのだが、
この映画は、暗いがなんとなくじっとり湿っぽくない。現実的だが私の嫌いな感触の貧乏臭さがない。
緊張感があるというのか、はじめから最後までじっくり画面と向き合って観られました。
「フランケンウィニー」。ティム・バートンだし、ファンタジックな?ものも好きなので観ました。
全然かわいくないキャラクターで白黒で、でも好きな雰囲気の映画です。主人公は、アメリカものと
しては繊細さのある共感をもてる少年(何故「モンスターズホテル」が苦手だったかよくわかりました)。
クラスメートたちがまた、なんだかお化けの世界の人々みたいでみんな面白い。楽しい映画でもあった
けれど、大切なものを喪った時の気持ちをやさしい目線で大袈裟でなく描いていたと思います。後半は
エンタテインメント要素高く、私はちょっと怖かったです。なんだかんだ言ってティム・バートンは、
面白くても面白くなくても好きだと思えます。