大好きなX.ドランの「トム・アット・ザ・ファーム」を観ました。これは劇作家の
原作もので…とかとか、いろいろ説明する点はありますが(略)。寒々しいカナダ
の田舎の小さな農場での話で、それだけで陰鬱な固い張り詰めた空気が漂う中、
支配や暴力の息苦しい場面が多く、ちょっと観ていて辛かった。その関係性に
陥ってしまい抜け出せなくぐるぐる回っていく...演出かドランの演技そのものか、
その辺の切なさが強く伝わってすごく苦しくなる。この映画はそのうえに緊張感が
強いが、最近、Wow〜で「〜ロランス」を改めて観て、この人の映画は“切ない“と
いう感覚を強く感じ、そして最近忘れていたけれど、好きになる映画のポイントは
“切なさ“だと言っていた自分を思い出しました。あと、この映画は、ラストシーン
がすごく好きで、そのために大事な映画になりました。トムの車の窓越しに流れる
カナダの町の夜景だけなのですが、理由はわからないけれど、久々に、あっ…と
自分でもすごく惹かれる感覚がありました。たくさん夜景は観ているけれど、何か
が違う。バックのRufas〜の“going to a town”のせいもあるかもしれません。
ドランの存在そのものもすごく好きなのだと改めて思いました。恋愛感情を思い出
します。
あと「哂う分身」を観ました。J.アイゼンバーグ、M.ワシコウスカと、両方好きな
俳優さんです。この映画は後で書きたいと思います。