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・「恋愛睡眠のすすめ」
大好きな「エターナル・サンシャイン」のゴンドリーのものだったので、期待して観ました。
仕事も恋愛も不器用な青年ステファンと、隣人ステファニー。
夢見がちな二人のうまくいかない恋愛模様。
エターナル...ほど、感情に切なくふれてくるような内容ではなかったけれど、
私は、いろんな意味で、とっても楽しめました。
二人の小さな日常、ステファンのみる夢、そして夢か現実かわからなくなってしまうような?、
そういう世界を描いているだけとも言えるので、つまらない人にはつまらないかもしれない。
でも、映像がまず可愛い!夢の世界とか、二人で楽しむ空想の世界の描き方なんて、
この際、という感じで現実離れしているし、出てくるモノが"工作"の世界で、どれもすごく可愛らしい。
そして、ステファンの職場の人たちの変さが、すごく可笑しい。
特に先輩役の、女好きな男性が、言うこと、やること、すべて可笑しくて、観ていて気持ちいいくらい。
もう、内容がどうこうというより、全体的にセンスがよくて、観ていて気持ちがくすぐったくなるような、
可愛くて、楽しい映画でした。
ゴンドリーさんは、頭の中でこういう感じで映像を夢見ているんだろうなあ、
こういうふうに夢見がちに生きてるんだろうなあ、とか思って観ました。
主役のガエル・ガルシア・ベルナル、この人の映画は初めて観ましたが、
外見も雰囲気も芝居も、かなり好み。大好きになりました(なのに名前が憶えられない)。
・「それでもボクはやってない」
大筋の内容は想像しているようなものだろうな、ちょっと重めの内容だよな、と思い、
観るのを躊躇したが、観始めると、それなりに観進めてしまう。
痴漢犯罪について、どんなふうに取調べとかが行われるのかが、勉強になった。
全部が全部ああいうふうではないだろうけれど、ちゃんと?、そのひどい、杜撰な様子がわかる。
私的には、冤罪は、とてもとてもとても怖い、あってはならないことだと思うけれど、
反面、実際にやった人が無罪になってほくそ笑むのも、すごくすごく口惜しいことだと思うので、
”それでもボクはやってない”のに...、という面ばかりが主張されると嫌だな、と思っていたが、
痴漢行為で捕まえられると、あの取調べとか留置とか、
辛い屈辱的な過程があるのだということが観てわかり、抑止力になるような感じもしたので、
それがよいと思った。映画的には、自分的には、どうかな〜?という感じ。