・「愛を読む人」
 昨年、映画館で観てなかなか好きだったのだけれど、うまく感想を持てなくて、
 面倒だったのもあって書かなかったけれど、Wow〜で観て、やっぱり「愛を読む人」、
 いいなと思いました。小説の方はどうなんでしょうか?、映画は私は好きです。
 Kate Winslet演じた女性の気持ちも理解しきれていないし、彼女の立ち位置みたいな
 ものには、私ははっきりとした思いがもてていないので、その背景がないと意味がない
 映画ではあるにしても、私には、主人公男性の個人の自分自身と女性への気持ちの揺れ、
 葛藤みたいなものが気持ちに触れたのだと思います。

 序盤、性描写が多いと思いましたが、若い男の子が年上の女性にはまってしまう状況を
 あのくらいまで描くことで、どうしようもなく引き合ってしまった男女の関係性を
 表すのに必要なんだろうと思いました(まあ女性の方はどうしようもなくもないのか?)。
 主人公男性の若い頃を演じるDavid Crossという若い俳優さんがよかった。好みです。
 B. Kwellerとか、Incu〜のMikeが好きな私なので、ということもあるかと思いますが、
 とても育ちのよい瑞々しい感じがよいし、微妙な感情で悩み苦しむ青年の大げさでない
 表情がとても好ましかった。
 大人のRalph Fiennesも、こちらはあまり好みではないのですが、やはり自身の中の
 いろいろ複雑な判断やどうしてよいかわからないような感情を、通り一遍でなく、
 微妙な表情で見せていたと思います。その時より、朗読していた記憶、映像の方がより
 輝き、重い。そんなものだな、と、切ない。好きな映画でした。