これから観たいものがけっこうある。全部観に行けるのかどうか…。
まず「ビル・カニンガム & New York」を観て来ました。実は、これを観れば
大好きなNew Yorkの街並みがたくさん見られるだろうというくらいの動機で
行ったのですが、実際にはやはり、ビル・カニンガムとNYのファッション、の
映画でした。この二つがどういうふうにも、言葉の上でさえ切り離せないような。
ビル〜という人は、スゴイ人にも見えるしすごく普通の人にも見える。もしそば
で一緒に仕事をしたら、その時その時にはけっこう嫌な人でもあるかもしれない
けれど、あのくらいのことをしていたら何も言えない。本人も言っているけれど、
ビル・カニンガムがNYの人々のファッションを撮り続けることは仕事のようで
仕事でないような、不思議な感じがある。ただ好きというのでもないような。
ビル・カニンガムとNYのファッションの映画と書いたが、ビル・カニンガム
=写真家で、でもいわゆる想像できるプロのカメラマンという感じでもない。
素敵な人を選んでいるのでもちろんファッションセンスもよいのだろうが、
自分が着るのでもなく、作るのでもなく、着ている人を撮る、それがただただ
続いていく日常になっているのが、観ていてなんとも不思議な感触だった。
変な上昇志向とかもないようで、でもあのように続けることで、あんなに
(すごくなさそうだけど)スゴイ人になってしまったビル・カニンガムは、
飄々として素敵に見えました。変に重きを置くのも違うと思いますが、
やはり、後半の彼にとっての宗教についてのインタビューへの答え方は、
何か印象的でした。