少し映画館に行くのが億劫なこの頃ですが、少し前に「マイ・インターン
と「さよなら、人類」を観たのをすっかり忘れていました。
「マイ〜」は、気分よく観終われる映画でした。デ・ニーロさんの笑顔がほんと
に好々爺という感じで、身に着けるものをきっちり整える退職サラリーマン
ぶりが素敵でした。日本と違って年齢差があっても友人として人を捉える感じ
(父的とか〜的とかはあっても)はやっぱりうらやましい。
「さよなら〜」は、すごく印象的な映画でした。こちら含め三部作と言われる
他のものは観ていないので、観たくなりました。一場面一場面が絵のようで、
くすぐったーく可笑しくて、不思議なテンポで、緩い感じだけれども退屈な
感じはなくて、集中して観られました。そして終盤が…すごく怖かった。“さよ
なら“はほんとに逆説的で、監督さんの人として映画人としての緩くない前向
きな意志を感じました。


 今週の「シェイムレス」は号泣ものだった…。人を前にどうしようもなく
自分をコントロールできない、シェイムレスな人たちにものすごく揺さぶられ
ました。やっぱりどの役者さんも素晴らしい。ミッキーなんて風貌や生活ぶり
なんか全然自分と違う範疇の人なのに(役が)、すごく愛おしい。このドラマ、
すごく雑多な人間関係が、はじめ衝突はあっても徐々に許されて馴染んでいく。
「この子だれ?」→「アニキの恋人の奥さんの子ども!」っていう関係が、
一緒に住んでいて、それぞれがいい具合に役割を果たすようになっていたり
する。そういうのをテンポよく面白く描いているけれども、ちょっとした挿入
される一言がすごく状況を的確に説明していたり、描く場面の視点の選び方が、
すごく感情移入しやすいようにできていると思う。やばい。ほんとに大好きな
ドラマです。
「エレメンタリー〜」も、なんだかこの頃すごく情緒に訴える。その場でうまく
振る舞えなくても言葉にできなくても、当人もその相手もちゃんと相手のこと
を考えているのだけれど…、そういうのを気にかけて、それがわかるような
流れに動かしてくれる人もいる、そんな誰もがおたがい大切だという感じが
伝わってくるようにできている。必要のあることはなかったことにしないと
いうことが慣れているスマートさ。日本人にはむずかしい。好きなドラマたち
からは、たくさんのものをもらっています。